【 2016年 春 】

木々には美しい新芽
桜が咲いて
チューリップが揺れて
鳥のさえずりも賑やかに。

そわそわと うきうきとするこの季節。

でもね、
だからこそ
地面の下にこころを配る。

根っこは力を失っていないだろうか。
地面の下でのびのびと根を張っているだろうかと。

春。新年度。
新しい学年。
新しい学校。

がんばれ、がんばれ、と
よかれと思って子どもの尻を叩く大人に

“周りに置いてかれないように
うまくスタートして
うまく一年過ごせるように”

、、、と、いのちを削っている子どもたちが
いることを知ってほしい。

そんな子達がたくさんいることに
どうか気がついて。

子どもたちは怠けないから。
必要なことは ちゃんとその時にできるから。
尻は叩かなくていいのです。
共にあればいいのです。

変化が苦手なひとは ゆっくりゆっくり馴染めばいい。
息抜きしながら
好きなことでリフレッシュしながら
自分のペースで距離をとって
自分のペースで進めばいい。

人生は競争じゃない。
人生は共創。
共に創っていくんだよ。

家庭にいる大人たち
学校にいる大人たち
地域にいる大人たち

子どもからのサインを見逃さないで。
言葉じゃなくて
表情を
瞳を
足取りをちゃんと見て。

しんどい毎日を送っている子がいたら
子どもに頑張らせるんじゃない。

大人が知恵を出し合って
大人が努力して
こどもが楽に呼吸できる場所を創ろう。

こどもが活き活きと学べる居場所を創ろう。

人生は共創。

春。
山はもこもこと。
海はきらきらと。

人は安心して そこに在ればいい。
安心の中から 創っていけばいい。

つながりの中から 創っていくのがいい。

ふかざわなおこ